30歳で教員を辞めた男の人生

30歳で教員を辞めて気づいたこと、教員をやっていて学んだことなどを書いていきたいと思います。教員の方も、そうでない方も、仕事と生き方について考える参考にしてきただける記事を目指します。

理屈と感情にうったえる指導

教員を辞めて、民間企業で勤めて、会社の人間関係や営業の経験から、人を動かすには、「理屈」と「感情」の両方にうったえることが効果的なのだと学びました。

正論だけでは、人は動きません。

「走るのが健康的でダイエットにもなるから、毎日走りなさい」と言われて、納得して毎日走れる人はあまりいないでしょう。

「勉強すると良い学歴が手に入って、将来の選択肢が増えるから勉強しなさい」と言われても、なかなか勉強に打ち込めない子どもが日本中に溢れています。

このように、理屈(正論)だけで相手にはたらきかけても、相手の感情を動かすことができなければ、結果的に、相手を動かすことはなかなかできません。


そして今回、家庭教師の授業では、「理屈だけでなく、感情にうったえる」ことを意識してみました。

授業の内容は、高校数学の三角関数。弧度法という角度の解釈の定義と、三角関数の定義を確認し、その定義に基づいて、範囲を拡張した弧度法で表された三角関数の値を求める、というものです。(読んでも意味わかんないですよね)

上の授業の解説が、丁寧でゆっくりなペースの正論であっても、単に情報を整理して伝えるだけの授業だったら、きっと嫌になっちゃうと思います。

そこで、感情へのアタックです。

今回、授業にあたって用意した2つの道具が、相手の感情を動かすのに効果的だったので紹介します。

道具①
「動径と弧度法がひと目でわかっちゃうボード」

f:id:iwawa-midori:20200726083326j:plain

道具②
「大きめのホワイトボード」


これらの道具は、別になくても紙に書けば、授業ができます。

ところが、これらを見たときの生徒、そして保護者の反応が、ありがたいことに、喜んでいただけたようでした。

道具①では、「これを使って考えてもいいですか?」と自分から手にとり、動径を表す割り箸をグルグル回しながら、三角関数の問題を考えてくれました。授業が終わるときには、「学校で見たいから、写真を撮らせてください」とまで言ってくれました。

道具②のホワイトボードでは、まず玄関に上がったときにお母様が「先生、そんなの用意してくれてありがとう!」と、伝えてくれました。
生徒も、ホワイトボードの内容をノートに写した後なのに、なぜか「これ、写真撮っていいですか?」と、ホワイトボードを写真で撮って、復習に使おうとしてくれました。

道具の①も②も、理論上はなくてもいいものなのですが、こちらが手間やアイディアを込めて用意をしたものには、相手の感情を動かす力があるのだと、実感しました。

理屈っぽくて、感情の起伏が少ない自分なのですが、考えた正論をしゃべりまくるだけではなく、これからももっと相手の感情を動かす(喜ばせる)方法を研究していきたいと思います。